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HPV(子宮頸がん予防)ワクチンの定期接種について

公開日 2021年2月19日

更新日 2024年4月24日

ヒトパピローマウイルス(HPV)とワクチンについて

 ヒトパピローマウイルス(HPV)は特殊なウイルスではなく、多くの人が感染し、その一部が子宮頸がん等を発症します。HPVには、100種類以上の遺伝子型があり、子宮頸がんの約50~70%は、HPV16、18型の感染が原因とされています。
 HPVに感染すること自体は特別なことではなく、性交経験がある女性であれば誰でも感染する可能性があります。その多くは自然治癒しますが、一部が持続感染となり、6か月から数年かけて子宮頸がんを発症させます。
 子宮頸がんは、近年20~30代で増加しているのが特徴で、ごく初期のがんを除いては、子宮摘出手術を受けなければならなくなる可能性があります。
 子宮頸がんの一部(16型と18型によるもの)は、ヒトパピローマウイルス(HPV)ワクチンの接種により予防できますが、すべての型の感染を防ぐことはできません。そのため、感染していたとしても早期に発見できるよう、20歳になったら子宮頸がん検診を受けることも大切です。
 ワクチンの接種については、その有効性と接種による副反応が起こった場合のリスクを十分に理解したうえで、ご本人と保護者の方の意思に基づいてご判断ください。なお、接種を希望する場合は、母子健康手帳等で接種歴を確認し、体調の良い時に受けてください。

【有効性とリスクについては、下記をご参照ください】
(1)厚生労働省
ヒトパピローマウイルス感染症(子宮頸がんとHPVワクチン)(厚生労働省)
HPVワクチンに関するQ&A(厚生労働省)
接種に関するリーフレット(厚生労働省)

(2)日本産婦人科学会
子宮頸がんとHPVワクチンに関する正しい理解のために(日本産婦人科学会)

対 象 者

小学校6年から高校1年に相当する年齢の女性 (※標準的な接種期間は中学1年です。)
(令和6年度の対象者は平成20年(2008年)4月2日から平成25年(2013年)4月1日生まれ)

【令和6年度の個別通知対象者】
 平成23年4月2日~平成24年4月1日(中学1年生相当)
 平成20年4月2日~平成21年4月1日(高校1年生相当)

接種の方法

 ワクチンの種類によって接種方法が異なります。

対象年齢 ワクチンの種類 標準的な接種方法 左記の方法がとれない場合

12歳となる日の属する年度の初日

~16歳となる日の属する年度の末日

サーバリックス
(2価)
1回目:接種
2回目:1回目の接種から1か月以上の間隔をおく
3回目:1回目の接種から6か月以上の間隔をおく

1回目:接種
2回目:1回目の接種から1か月以上の間隔をおく
3回目:1回目の接種から5月以上、かつ2回目の接種から

     2月半以上の間隔をおく

ガーダシル
(4価)
1回目:接種
2回目:1回目の接種から2か月以上の間隔をおく
3回目:1回目の接種から6か月以上の間隔をおく
1回目:接種
2回目:1回目の接種から1か月以上の間隔をおく
3回目:2回目の接種から3か月以上の間隔をおく

シルガード9
(9価)

 

【15歳未満】※15歳の誕生日の前日(注1、2)

1回目:接種

2回目:1回目接種から6か月以上の間隔をおく

(注1)1回目と2回目の接種は少なくとも5か月以上あけます。

     5か月未満である場合、3回目の接種が必要になります。

(注2)15歳になるまでの間に1回目の接種を行えば

     2回での接種完了を可能とします。

【15歳以上】

1回目:接種

2回目:1回目の接種から2か月以上の間隔をおく

3回目:1回目の接種から6か月以上の間隔をおく

1回目:接種

2回目:1回目の接種から1か月以上の間隔をおく

3回目:2回目の接種から3か月以上の間隔をおく

HPVワクチンの接種は、原則、同じ種類のワクチンで実施します。しかしながら、2価または4価HPVワクチンで規定の回数の一部を完了し、9価HPVワクチンで残りの回数の接種を行う交互接種についても「適切な情報提供」に基づき医師と被接種者がよく相談した上で、選択しても差し支えないとされています。

接種を受ける場合

臼杵市内医療機関または市外のかかりつけ医などで、ご予約の上接種してください。
接種当日持参するもの:母子健康手帳(*1)、同意書(*2)、本人確認書類(健康保険証等)
*1 母子健康手帳を紛失された方は、事前に子ども子育て課へご相談ください。
*2 13歳未満の方が接種される場合は、保護者の同伴が必要です。なお、13歳以上(中学1年生~高校1年生*満16歳以上の者を除く)の方は、保護者が同伴しない場合は同意書が必要となります。同意書は予診票の裏面にありますので、事前に予診票が必要な方は、保険健康課へご相談ください。

県外の医療機関で接種を希望する方へ
 接種する前に必ず「HPV(子宮頸がん予防)ワクチンキャッチアップ接種県外接種申請」が必要です。接種費用は一旦自己負担をしていただきますが、後日償還払いにて臼杵市の定める上限の範囲内で助成します。なお、申請せずに接種した場合、公費(償還払い)の対象になりませんので、ご注意ください。

〇保険健康課窓口へ持参もしくは郵送にて申請を行ってください。
HPV(子宮頸がん予防)ワクチンキャッチアップ接種 県外接種申請書[PDF:154KB]
 ※詳しくは、保険健康課までお問合せください。

HPV(子宮頸がん予防)ワクチンのキャッチアップ接種について

 HPVワクチンの積極的な勧奨の差し控えにより接種機会を逃した方(平成9年度から平成19年度生まれの女子)について、キャッチアップ接種(定期接種の対象)の対象者になります。
 公費でHPVワクチンを接種できます。

キャッチアップ接種について(厚生労働省HP)
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou/hpv_catch-up-vaccination.html

キャッチアップ接種の対象者

下記1~2に該当する方
1.平成9年(1997年)4月2日から平成20年(2008年)4月1日生まれの女性(*1)
2.過去にHPVワクチンを合計3回接種していない方(*2)
*1 この他、平成20年度(2008年度)生まれの方は、通常の接種対象年齢を超えても、令和7年3月末まで接種可能です。
*2 過去に1回接種した方は残り2回を、過去に2回接種した方は残り1回を、公費で接種を受けられます。

キャッチアップ対象期間

 2022年(令和4年)4月1日から2025年(令和7年)3月31日

HPV(子宮頸がん予防)ワクチンの任意接種の費用助成について

  HPV(子宮頸がん予防)ワクチンの積極的勧奨の差し控えにより、定期接種の機会を逃した方が定期接種の対象年齢(小学校6年生~高校1年生相当)を過ぎて、令和4年3月31日までに任意接種として自費で接種した方に、臼杵市が定める上限の範囲内で接種費用の助成を行います。詳しくはこちらをご参照ください。

HPVに関する相談窓口

接種後に気になる症状が生じたとき

 まずは、接種を行った医師またはかかりつけの医師にご相談ください。HPVワクチン接種後に生じた症状の診療に関する協力医療機関(大分大学医学部附属病院)の受診については、接種を行った医師またはかかりつけ医にご相談ください。

HPVワクチンの接種に関する一般的なご相談

厚生労働省 感染症・予防接種相談窓口(外部委託)
TEL:03-5656-8246
受付時間:平日9:00~17:00(土曜、日曜、祝日、年末年始は除く)

予防接種に関すること

臼杵市保険健康課 TEL:0972-86-2259(直通)

接種を受けた後に副反応が起きた場合の健康被害救済制度

 ワクチン接種後に健康被害が生じた場合は、予防接種法に基づく救済(医療費・障害年金等の給付)を受けることができます。
詳しくは、厚生労働省ホームページをご参照ください。

厚生労働省HP HPVワクチンに関するQ&Aより一部抜粋

問2-5.HPVワクチンは絶対に受けなければならないものですか?
 HPVワクチンの接種は予防接種法に基づいて実施されており、国内外の研究結果から、HPVワクチン接種による子宮頸がんの予防効果などのメリットが、副反応などのデメリットよりも大きいことを確認して、皆様に接種をおすすめしています。しかし、接種は強制ではなく、あくまでご本人の意思に基づき接種を受けていただくものです。接種を望まない方に接種を強制することはありません。また、接種対象者やその保護者の同意なく、接種が行われることはありません。実際に予防接種を受ける際は、ワクチンの効果とリスクを十分に理解したうえで、受けるかどうかご判断ください。ワクチンの効果とリスクについては、HPVワクチンに関するリーフレットもご参照ください。また、HPVワクチンについて不安や疑問があるときは、お住まいの都道府県に設置された相談窓口にご相談いただけます。

問2-11.子宮頸がん検診とHPVワクチンは両方受けなければいけませんか?
 子宮頸がん検診、ワクチンともに有効な子宮頸がんの予防方法で、どちらも受けることが重要です。ワクチンはすべての高リスクHPVの感染を予防できるわけではないため、早期発見・早期治療のために子宮頸がん検診も定期的に受診し、子宮頸がんに対する予防効果を高めることが大切です。特に20~30代で発症する子宮頸がんを予防するためにはワクチンの効果が期待されています。

問2-12.HPVワクチンについて、がんを予防する効果は証明されていないのですか?
 子宮頸がんは、数年から数十年にわたって、持続的にヒトパピローマウイルス(HPV)に感染した結果として発症するとされています。海外や日本で行われた疫学調査(集団を対象として病気の発生などを調べる調査)では、HPVワクチンを導入することにより、子宮頸がんの前がん病変を予防する効果が示されています。また、接種が進んでいる一部の国では、子宮頸がんそのものを予防する効果があることも分かってきています。

問2-14.HPVワクチン接種後に副反応はありますか?
 HPVワクチン接種後に見られる主な副反応として、発熱や接種した部位の痛みや腫れ、注射による痛み、恐怖、興奮などをきっかけとした失神などが挙げられます。

【HPVワクチン接種後の主な副反応】

発生頻度 2価ワクチン(サーバリックス) 4価ワクチン(ガーダシル) 9価ワクチン(シルガード9)
50%以上

疼痛*、発赤*、腫脹*、疲労

疼痛* 疼痛*
10~50%未満 掻痒(かゆみ)、腹痛、筋痛、関節痛、頭痛 など 紅斑*、腫脹* 腫脹*、紅斑*、頭痛
1~10%未満 じんましん、めまい、発熱 など 頭痛、そう痒感*、発熱 浮動性めまい、悪心、下痢、そう痒感*、発熱、疲労、内出血* など
1%未満 知覚異常*、感覚鈍麻、全身の脱力 下痢、腹痛、四肢痛、筋骨格硬直、硬結*、出血*、不快感*、倦怠感 など 嘔吐、腹痛、筋肉痛、関節痛、出血*、血腫*、倦怠感、硬結* など
頻度不明 四肢痛、失神、リンパ節症 など 失神、嘔吐、関節痛、筋肉痛、疲労 など

感覚鈍麻、失神、四肢痛 など

サーバリックス添付文書(第14版)、ガーダシル添付文書(第2版)、シルガード9添付文書(第1版)より改編              *接種した部位の症状

また、ワクチン接種後にみられる副反応が疑われる症状については、接種との因果関係を問わず収集しており、定期的に専門家が分析・評価しています。その中には、まれに重い症状の報告もあり、具体的には以下のとおりとなっています。
重いアレルギー症状:呼吸困難やじんましん等(アナフィラキシー)、神経系の症状:手足の力が入りにくい(ギラン・バレー症候群)、頭痛・嘔吐・意識低下(急性散在性脳脊髄炎(ADEM))等

問2-15.HPVワクチン接種後に報告されている「多様な症状」はどのようなものですか?
 HPVワクチン接種後に、広い範囲に広がる痛みや、手足の動かしにくさ、不随意運動(動かそうと思ってないのに体の一部が勝手に動いてしまうこと)等を中心とする「多様な症状」が起きたことが副反応疑い報告により報告されています。この症状は、何らかの身体症状はあるものの、画像検査や血液検査を受けた結果、その身体症状に合致する異常所見がみつからない状態である「機能性身体症状」であることが考えられます。症状としては、①知覚に関する症状(頭や腰、関節等の痛み、感覚が鈍い、しびれる、光に対する過敏など)、②運動に関する症状(脱力、歩行困難、不随意運動など)、③自律神経等に関する症状(倦怠感、めまい、睡眠障害、月経異常など)、④認知機能に関する症状(記憶障害、学習意欲の低下、計算障害、集中力の低下など)など様々な症状が報告されています。なお、「HPVワクチン接種後の局所の疼痛や不安等が機能性身体症状を起こすきっかけとなったことは否定できないが、接種後1か月以上経過してから発症している人は、接種との因果関係を疑う根拠に乏しい」と専門家により評価されています。また、HPVワクチンの接種歴のない方においても、HPVワクチン接種後に報告されている症状と同様の「多様な症状」を有する方が一定数存在したことが明らかになっています。このような「多様な症状」の報告を受け、様々な調査研究が行われていますが、「ワクチン接種との因果関係がある」という証明はされていません。

問2-17.HPVワクチンを受ける際に注意することはありますか?
 次のいずれかに該当する方は、特に健康状態や体質などを担当の医師にしっかり伝え、予防接種の必要性、リスク、効果について十分な説明を受け、よく理解したうえで接種を受けてください。
 ●血小板が減少している、出血した際に止まりにくいなどの症状のある方
 ●心臓血管系疾患、腎臓疾患、肝臓疾患、血液疾患、発育障害などの基礎疾患のある方
 ●予防接種で接種後2日以内に発熱のみられた方
 ●過去にけいれんの既往のある方
 ●妊娠または妊娠している可能性のある方
 ●ワクチンを接種した後や、けがの後などに原因不明の痛みが続いたことがある方
  また、接種部位には主に、腕の肩に近い外側の部分(三角筋)が選ばれるので、接種当日はこの部分を露出しやすい服装にしてください。

問2-19.HPVワクチン接種後に注意することはありますか?
 針を刺した直後から、強い痛みやしびれが生じた場合は、担当の医師にすぐに伝えて針を抜いてもらうなどの対応をしてもらってください。また、その後の対応についても相談してください。予防接種直後に、注射による痛み、恐怖、興奮などをきっかけとした失神が現れることがあります。失神し、倒れてけがをする例も報告されているため、接種後の移動の際には、保護者の方が腕を持つなどして付き添うようにし、接種後30分ほどは体重を預けられるような場所で、なるべく立ち上がることを避けて、待機して様子を見るようにしてください。その他、予防接種一般に言えますが、予防接種当日は激しい運動を避け、接種部位を清潔に保ち、また、接種後の体調管理をしっかり行ってください。接種部位の異常や体調の変化、さらに高熱、けいれん、長期間持続する激しい痛みなどの異常な症状を呈した場合は、すぐに医師の診察を受けてください。また、接種後に気になる症状が現れたときは、以降の接種を中止、延期することが可能です。気になる症状があれば、担当の医師に相談してください。

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