公開日 2025年7月1日
更新日 2025年7月1日
1.RSウイルス感染症について
- 幼児に多く見られる急性呼吸器感染症です。
- 2歳までに、ほぼ100%の人がRSウイルスの初感染を受けます。その後、生涯にわたり何度も感染と発症を繰り返す感染症です。
- 生後6ヶ月児の乳児や慢性呼吸器疾患や免疫不全等の基礎疾患のある高齢者などでは、重症化するリスクが高くなります。
- 初感染の場合、発熱、鼻汁などの上気道症状が出現し、うち20~30%で気管支炎や肺炎などの下気道症状が出現します。
- 感染経路は、患者の咳やくしゃみなどによる飛沫感染と、ウイルスの付着した手指や物品等を介した接触感染が主です。
- 特に、家庭内で感染しやすいといわれております。
2.感染予防対策等について
感染対策
- 乳幼児や高齢者に日常的に接する人は、RSウイルス感染症の流行時期や咳などの呼吸器症状がある場合は、マスクを着用して接しましょう。
- 接触感染対策としては、日常的に触れるおもちゃ、手すりなどにはこまめにアルコールや塩素系の消毒剤等で消毒し、流水・石けんによる手洗いやアルコール製剤による手指衛生といった基本的な対策を徹底しましょう。
- 症状がある場合は、早めに医療機関を受診し、園や高齢者施設・学校などに行かないようにしましょう。
予防接種(任意予防接種)
任意の予防接種になりますので、費用は全額自己負担となります。
ワクチンの種類によって、対象者が異なります。
ワクチン名 | アブリスボ | アレックスビー |
---|---|---|
ワクチンの種類 | 不活化ワクチン | 不活化ワクチン |
対象者 | ・妊婦対象 (妊娠24週~36週) ・60歳以上の者 |
・60歳以上の者 ・50歳以上で重症化リスクが高いと考えられる者※ |
接種回数 | 1回 | 1回 |
接種量・接種方法 | 0.5ml 筋肉内接種 | 0.5ml 筋肉内接種 |
効果 |
・妊婦 |
RSウイルス感染症の予防 |
注意 | 本剤の接種後14日以内に出生した乳児における有効性は確立されていません。 | 効果の持続性に関するデータは得られていません。 |
※50歳以上のRSウイルスウイルス感染症が重症化するリスクが高いと考えられる者とは、以下のような状態の者を指します。
・慢性肺疾患、慢性心血管疾患、慢性腎臓病または慢性肝疾患
・糖尿病
・神経疾患または神経筋疾患
・肥満
・上記以外で、医師が本剤の接種を必要と認めた者
関連情報
・厚生労働省 RSウイルス感染症Q&A
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou/rsv_qa.htm
・独立行政法人 医薬品医療機器総合機構 医薬品副作用被害救済制度
https://www.pmda.go.jp/kenkouhigai_camp/index.html
・独立行政法人 医薬品医療機器総合機構 ワクチン添付文書
https://www.pmda.go.jp/PmdaSearch/iyakuSearch/
3.大分県内の感染状況について
感染症発生動向調査(週報) 毎週木曜日更新
https://www.pref.oita.jp/uploaded/attachment/2245114.pdf
4.RSウイルス感染症について(Q&A)
厚生労働省「RSウイルス感染症 Q&A)
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou/rsv_qa.htm