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貝吹きの渡し

公開日 2019年2月7日

更新日 2019年2月28日

 
地域
その他
名称
貝吹きの渡し(かいふきのわたし)
所在
臼杵市諏訪芋地
備考
昭和57年3月調べ
説明
ほら貝の音を合図に岸辺を離れる渡し舟、ゆるやかな川の流れに乗ったり、横切ったり、船頭が巧みにあやつる一本のさおによって静かに川面をすべる舟。このような情景も二、三十年前の臼杵では、ごく自然な姿として見受けることができました。発達した海岸線と豊富な水量を誇る臼杵・熊崎・末広の三河川が市内を貫く地理から見て、人や物資を運ぶ手段としては、舟が最適のものであったと思われます。今日では、河川改修や橋梁、道路の新設などによって、陸上交通が整備され、より便利になったため、一部を除いてほとんど渡し舟は姿を消してしまい、わずかにその渡し場の跡が知られるだけです。市内に数多く残る渡し場の中でも比較的よく往時の姿を留めている所として「貝吹きの渡し」と呼ばれている場所があります。これは、北中学校の東側を流れる熊崎川の対岸(北中学校橋を渡って10mほど南)で、岩場が川に突き出て、まわりが深い淵になっているところです。往時は、出舟を知らせる貝を吹き鳴らし、ここから人々を熊崎や江無田方面へ運んでいたということです。臼杵地方は、古代に「海部」が設置され、畿内の大和朝廷と深いつながりを持っていた地域です。奈良時代に編纂された「日本書紀」にはこのことが記されています。海部というのは、海業に従事し、航海術にたけた民です。この海部と地理的環境が、伝統的に海上交通を発達させた要因といえます。また、この渡しの東側の山腹には、古代「海部」の族長の墓といわれる下山古墳がつくられており、その当時からこのあたり一帯が海上交通の要所となっていたことをうかがわせます。
  • 臼杵市役所臼杵庁舎TEL:0972-63-1111(代表)
  • 臼杵市役所野津庁舎TEL:0974-32-2220(代表)

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