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鬼瓦

公開日 2019年2月7日

更新日 2019年2月28日

 
地域
その他
名称
鬼瓦(おにがわら)
所在
 
備考
昭和63年10月調べ
説明
陽の光を受けいぶし銀のような色に輝く屋根瓦。その瓦屋根の家並みが切れ目なく広がっている様は、実に趣が感じられます。臼杵は城下町として形成され、その形態があまり大きく変化せずに今日まで発展してきた故もあってか、古い歴史を感じさせる和風の建物が数多く残っています。
旧城下には、寺院をはじめとして武家屋敷、商家、土蔵などの建物が、郊外には庄屋屋敷、農家など旧家の建物が新しく建てられた和風建物と軒を並べながらも、一際目立った風格と年輪を醸し出しています。これら新旧和風のかわらぶき建物には必ず棟の部分に鬼瓦がのせられています。棟といってもいろいろな種類があり、屋根の形によって、大棟、降棟、隅棟、稚児棟、妻降棟などが付けられます。
鬼瓦は、その棟の両端、あるいは先端に取り付けられます。鬼瓦というのは、読んで字のごとく鬼面を表したかわらのことで、本来魔除けの意味を持って飾り付けられたものです。鬼瓦も最初のころは、魔除けということから鬼面あるいは獣面を正面いっぱいに彫ったものを盛んに作り、屋根にのせていました。しかし、時の流れとともに意味を全面に出すのではなく、吉祥や家の安全、福の到来を祈願する文様を彫り、鬼瓦としてのせるようになりました。
市内旧家の鬼瓦を見てみると、家紋入りのもの、宝珠、槌、桃、布袋、竜、亀、梅鉢、そのほかにも様々な文様があります。これら数ある文様の中でも臼杵の場合は、布袋や槌が比較的多くみられます。槌や布袋は、七福神の一人大黒天の持ち物となっています。このことから考えて、槌や布袋は家に福や財をもたらす吉祥文、逆説的に見るならば、災いを防ぎ、魔除けの意味を持った呪札的性格の文様であるといえます。また桃は、中国の古代信仰の中で悪鬼を払う力があると信じられているものです。この信仰が日本に伝わると、庶民の間に広く受け入れられ定着し、鬼払いの文様として鬼瓦に使われるようになったものと考えられます。
この他に珍しいものとしては龍原寺の山門にのせられている丸に十文字の文様がわらがあります。これは島津家の家紋と同じような文様ですが、家紋とみるよりは魔除けの呪札的性格を持った文様と考えたほうが適切かもしれません。
  • 臼杵市役所臼杵庁舎TEL:0972-63-1111(代表)
  • 臼杵市役所野津庁舎TEL:0974-32-2220(代表)

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