公開日 2019年2月7日
更新日 2019年2月28日
- 地域
- その他
- 名称
- 黄飯(おうはん)
- 所在
- 備考
- 昭和54年12月調べ
- 説明
- 「ふるさとの味」「おふくろの味」などと呼ばれている多くの郷土料理には、その地方の気候・風土あるいは長い歴史や伝統によってつちかわれてきた独特の味を持ったものがあります。
これらの伝統ある郷土料理も、最近、食生活の変化にともなってその料理も味も一般家庭の食卓から消えつつあります。
臼杵にはたくさんの郷土料理があります。その中でも代表的なものとして「黄飯」があります。
簡単にでき、味がよく、しかも経済的です。加えて栄養価も高いので、料理としては最適です。
この「黄飯」は、稲葉藩政時代の天保年間、極度の財政ひっぱく状態の中で質素倹約が励行され、当時の人々は食生活にも大きな影響を受けました。このときの倹約精神が、経済的な料理を生み出していき、臼杵独自の「黄飯」が誕生したといわれています。
今日、臼杵で「黄飯」というと黄飯に添えられていた「かやく」(ケンチン汁の様なもの
のことをさすようですが、本来は、クチナシの実で炊いた黄色いご飯のことをいい、赤飯などにかわる祝いのご飯です。
「黄飯」は手近な材料で簡単にできます。ご存知の方も多いと思いますが一度ご家庭で調理してみてはいかがでしょう。
黄飯=数個のクチナシの実に刻み目をいれ、一昼夜くらい水に浸し、その汁に水を加えてご飯を炊きます。
かやく=油をひいた鍋に布巾で絞った豆腐を入れて炒め、次にごぼうや大根などを入れます。しばらくして生のエソ(白身の魚ならよい)を入れ、蒸した状態にし、骨を抜きます。そしてよく混ぜ醤油で味付けをし、最後にネギを入れると出来上がりです。