公開日 2019年2月6日
更新日 2019年2月28日
- 地域
- 上北地域
- 名称
- 九重石塔(くじゅうせきとう)
- 所在
- 臼杵市末広竹尾寺
- 備考
- 昭和53年11月調べ
- 説明
- 末広善法寺地区(下末広二)の竹尾山泉入寺にめずらしい立派な九重の石塔があります。塔の高さは6mばかりで、90cm四方の九層のもので浮き彫りがあります。昔は二基立てられていましたが、一基は破壊されています。
永正六年(1509)筑後の星野伯耆守が謀反を起こし、大友義鑑が諸将を率いてこれを討たせたが、数戦して勝てなかった。竹尾外記介が策を講じ、大友にそむくと見せて星野氏に仕え、隙を見て星野氏を討った。しかしそのため外記介は捕らえられ獄につながれてしまった。外記介は早く帰ってこのことを知らせたいと考えたが、逃れることができず、信仰していた竹尾観音に祈ると、難なく脱出することができた。その逃げて行く道に大きな川があり、夜のことで暗くて渉ることができなかった。そのとき、一羽の鷺が飛びすぎ、又白い犬が流れを渉るのを見て、これについてそこを渉ると、水は浅くやすやすと渉ることができ、帰って報告することができた。これにより一つの堂と二つの石塔を建てて祭ったのがこの塔であるという言い伝えがあります。
製作技術も比較的良作で、形態から室町時代に造立されたものと思われます。