公開日 2019年2月6日
更新日 2019年2月28日
- 地域
- 中臼杵・南津留地域
- 名称
- 川原内の蛇神様
- 所在
- 臼杵市川原内(かわらうちのへびがみさま)
- 備考
- 昭和58年7月調べ
- 説明
- 市内には、八十数社にものぼるたくさんの神社があります。そのほとんどが高い木立に囲まれ、昼間でもしっとりとした雰囲気を漂わせています。
神社の祭神は、それぞれ異なりますが、地域の氏神様として古くから人々に崇められています。
これらの神社の中でも特に珍しいものとして、川原内の大山神社があります。津久見市と境を接する川原内地区は、南北に細長く集落を形成し、その北端に神社は位置しています。この神社は、地域の人々から通称蛇神様と呼ばれています。境内の樹木には、蛇を表現したと思われる萱で編んだ注連縄が二重、三重にまきつけられています。この神社が、いつのころから蛇神様と呼ばれるようになったのかはっきりしませんが、地域に伝わる話によると、その昔、火縄銃の名人であった弁之助という猟師がおり、八戸台の方に鹿が出るというので撃ちに行ったところ、尺間山の方から不思議な黒雲が下がってきたので、夢中で火縄銃を黒雲目掛けて撃ち込み、そのまま逃げ帰った。それ以後、不幸な出来事が重なったので、ある人が何かの祟りではないかと言ったが、弁之助は三年間、不思議な黒雲を撃ったことを誰にも話さなかった。ある時恐る恐る八戸台に行ってみたところ、骨だけになった大蛇が草の中で見つかったので、骨を拾い上げ、箱におさめ神社にまつったということです。以来、萱を切って大蛇をかたどり、境内の木に巻きつけることが、その家の仕事となったということです。
現在、この家系は無く、三戸の新名家が毎年交代で春(現在は新暦の六月二十四日)冬(新暦の十一月十四日)の二回お祭を行っています。