公開日 2019年2月6日
更新日 2019年2月28日

- 地域
- 中臼杵・南津留地域
- 名称
- 石造アーチ橋(いしづくりあーちきょう)
- 所在
- 臼杵市内
- 備考
- 昭和54年11月調べ
- 説明
- 古今東西、橋には形を異にしたいろいろな種類のものがあります。木橋、つり橋、石造アーチ橋、太鼓橋、眼鏡橋、コンクリート橋、鉄橋、そのほか材質と構造の違いによって様々に呼ばれている橋があります。その橋にも姿、形の華麗なものや美しさよりも頑丈で実用本位のもの、自然地形によって構造上の制約を受けたスリルとサスペンスに満ちたものなどがあります。そのいずれも、川や湖、渓谷などによって隔てられた空間を結びつける目的でかけられているものです。
架橋技術の進んでいなかった時代、他の土地との交通、物資の流通、文化の交流という点に関して橋は非常に重要な役割を果たしていたといえます。
九州では、一六三四年、長崎において最初の石造眼鏡橋がかけられて以来、切り石を組み合わせ、圧縮力を利用してかける石造アーチ橋が流行し、その技術は九州一円に広がりました。その技術の流れをくんで架設された石造アーチ橋が市内にもいくつかありますが、臼杵川にかかる乙見の近戸橋、(明治二十六年架設)高須の音波橋、(明治四十五年架設=写真)熊崎川にかかる大野の高倉橋(架設年不明)などが代表的な橋といえます。技術を思う存分駆使し、深い渓谷に架設した人々の英知、そして、まわりの景色と一体化した橋の美しさには目を奪われるものがあります。
心地よい秋風に誘われての石造橋めぐりはいかがですか。深い心の感動は、きっとあなたに青く澄んだ秋空のようなさわやかさを与えてくれるものと思います。