公開日 2019年2月6日
更新日 2019年2月28日
- 地域
- 中臼杵・南津留地域
- 名称
- 王座の石幢(おおざのせきどう)
- 所在
- 臼杵市王座
- 備考
- 昭和54年6月調べ
- 説明
- 王座地区へはいる手前の小高い山林の中に長い歴史と厳しい自然を耐え抜いてきた一基の石幢(せきとう)が傾き加減に建っています。これが「王座の石幢」です。(地元では笠地蔵とも呼んでいます)総高2.56m、笠幅1.35mの仏龕式(ぶつがんしき=仏像を石に彫りこんだ厨子形のもの)と呼ばれるもので、龕部には六地蔵と仁王像が彫られています。また、幢身の部分には次のような銘が刻まれています。
応永三十三年丙午十一月八日 口秀 大頭主敬白 妙了
この刻銘から室町時代後半ごろ(応永三十三年=1426年)につくられたことがわかります。この銘のある石幢は、市内に数ある石幢のうちでも一番古いもので、逆修(げきしゅ)といい、生前にあらかじめ自分のために仏事を為して冥福を祈ったり、供養する為に建てられたものです。現在は地区の人々に守られ、ひっそりとしたたたずまいをみせています。(昭和49年11月1日に市の有形文化財に指定されています)※王座は南津留地区の大字吉小野にある小さな集落です。