公開日 2019年2月6日
更新日 2019年2月28日
- 地域
- 臼杵・南部地域
- 名称
- 謎の刻印(なぞのこくいん)
- 所在
- 臼杵市大字臼杵字丹生島
- 備考
- 昭和60年1月調べ
- 説明
- 臼杵城の石垣に謎の刻印があるのをご存知でしょうか。この刻印は城跡内の三ヶ所に認められます。一つは、畳櫓の手前にある鳥居の東側石垣で、「△」・「エ」・「L」の三種類が、二ヶ所目は、着見櫓の東側の石垣で「△」の刻印が一つ、三ヶ所目は、空堀の東側の鉄門櫓跡の石垣に「△」・「 」・「 」・「エ」・「×」・「H」・「大」など七種類がそれぞれ刻まれています。これらの刻印のうち「エ」と「H」さらに「L」と「 」は、石垣の積み方の違いによって、本来は一つの形であったものが別々の形として見えるものと思われます。したがって全体としては六種類の刻印が城跡内の石垣に認められることになります。
これらの刻印が、何の目的で刻まれ、又どういう意味を持っているのか明らかではありません。それだけに大きな謎を秘めた刻印といえます。
この石垣の刻印については諸説があります。そのいくつかを紹介してみたいと思います。
第一に、石積み工事に携わった石工達の受け持ち区域の符丁であるとする説
第二に、「L」や「H」がアルファベットに見えるところから、キリシタン大名であった大友宗麟がキリシタンであることの象徴の印として刻んだとする説。
第三に、お家安泰の基本とも言える城郭の主要部分に兵法の石積み作法にのっとり、地鎮と城の安全を祈願して、城郭守護の呪符としての刻印を石垣に記したとする説などがあります。これらの説のどれが正しいか断言はできませんが、白の機能と石垣刻印のある位置を考え併せると第三の説が最も信憑性があるとも言われています。