公開日 2019年2月5日
更新日 2019年2月28日
- 地域
- 臼杵・南部地域
- 名称
- 太子塔(たいしとう)
- 所在
- 臼杵市平清水
- 備考
- 昭和57年7月調べ
- 説明
- 臼杵の童謡のなかに「だんだんあがって大橋寺、りゅうりゅう下がれば龍原寺、ひゅうひゅうヒュウゲン寺、てれつくてれつく天満寺、あっち向きあ安養寺、こっち向きあ光連寺」という寺づくしの歌があります。この歌にみるように臼杵は小さな城下町にすぎなかったわりにはたくさんの、しかも立派な寺院が建立されています。なかでも平清水龍原寺境内に造立されている三重塔は、こうした臼杵の町並みを象徴する代表的な木造建造物です。
この三重塔は太子塔と通称されています。以前この地に聖徳太子の像を安置する小堂があったが、その荒廃をなげいた当時の龍原寺住職蒼誉上人の発願によって、嘉永元年(1848)五月に着工、十年の歳月の後、安生五年(1858)三月十五日に竣工しました。
この設計は、名工高橋団内の手によるもので、団内は諸国を遊学してはいろいろの塔婆を研究して、設計したものだと伝えられています。事実、江戸末期の様式とは思われない点もあり、細部に優れた技術の見られる極めて重要な木造建造物です。
昭和三十二年三月二十六日に県の有形文化財に指定されています。