公開日 2019年2月4日
更新日 2019年2月28日
- 地域
- 臼杵・南部地域
- 名称
- 臼杵川沿いの桜(うすきかわぞいのさくら)
- 所在
- 備考
- 昭和53年4月調べ
- 説明
- 四月一日からは恒例の桜まつりも始まり、臼杵公園ではちらほら花見の宴も催されています。また、市内のあちこちの桜もほころびはじめていますが、上市浜の臼杵川堤防に数本の桜があることをご存知でしょうか。
いまは病虫害におかされ見るかげもありませんが、この桜は昭和七年、当時の臼杵町をあげて行った一大観光事業の名残なのです。
この事業は永年他郷で過ごした三浦義英氏(当時七十二歳=東福良、もと市長三浦義臣氏の実父)が、この世の置き土産にと当時の町長甲斐文七氏の賛同のもとに計画され、首藤定氏(野田出身、実業家)の援助を受けて、臼杵川沿いに吉野桜や山桜を植樹したものです。
この一大事業は地元の青年団や有志の協力のもとに三月三十日と三十一日の両日に行われ、家野二百本、前田二百五十本、望月・清太郎百五十本、野田百七十本などその数千五百八十本といわれています。植えられた地域も下り松から家野の今宮に至るまで6kmに及び、まさに臼杵町あげての共同作業というべき大事業であったそうです。
しかしこの桜の木も病虫害や水害などにより、年々減少していき生き残ったものも河川改修により取り去られてしまいました。
臼杵川沿いに樹齢四、五十年の桜をさがし、当時の大事業をしのんでみるのも意義あるお花見の一つではないでしょうか。