公開日 2019年2月4日
更新日 2019年2月28日
- 地域
- 臼杵・南部地域
- 名称
- 山庵(やまなん)
- 所在
- 備考
- 昭和52年12月調べ
- 説明
- 鎮南山塔ノ尾の南側六百メートルのところにあります。
竹林を通り抜けると、シイの古木やスギ木立のなかに山庵を見ることができます。赤く色づいた柿の実と対象的ににぶく光る屋根瓦、雑草の中にさびしげに建つ鐘楼など、周囲の静けさとともに、霊境にふさわしい幽玄な世界がひらけています。
山庵は明暦三年(1657)多福寺三世の高僧賢巌禅師が開山したお寺で、山庵のあるこの山は南嶽山とよばれています。
もともとここには要福寺、瑞巌寺の二寺があって、南嶽山は要福寺の山号といわれています。この二寺も天正十四年(1586)の薩軍乱入の際、要福寺の住職が薩軍の一人の負傷兵を治療したことが大友宗麟に知れ、薩軍に通じているとの疑いを受け、両寺とも焼かれてしまいました。山庵はこの跡に建てられたものだそうです。
賢巌禅師は名僧として知られているとともに、非凡な芸術家でもあり、多くの書画、彫刻が残されています。山庵に安置されている肖像も師が自ら彫刻したもので、昭和四十二年に市指定文化財になっています。